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相続登記申請書の書き方で自分申請と代理人申請の違い

 

司法書士に依頼せず自分で相続登記をおこないましたが、
相続登記申請書を作成するにあたり、
法務局の記載例とは違う点がいくつかありましたので自分用に忘れないように書き記しておきます。
※私が法務局で聞いたりしたことを元に書いた内容になりますが、不明点は法務局へ聞けば教えてくれます。

 

まず相続登記の申請書作成では大きく2つのパターンがありました。

自分で申請書を作成、提出する

(家族の代表として)自分以外の申請書を代理作成、提出する

 

今回、私は自分の相続登記の他に、
家族の分も一緒に相続登記の申請をおこないましたので、
2つのパターンを同時に作成し、提出しました。
※共通の添付書類を1つにしてまとめて提出できるので一括で申請するのがおすすめです。

 

ちなみに遺言書で執行人が指定されていても相続登記の代理人は誰でもなれます。
※銀行通帳などは執行人による手続きが必須だったりする。遺言書作成時期によっては法改正もされてるようですが。

 

2つの 申請書作成パターンとして違いを以下に示します。

作成はすべてパソコンで作成したものを印刷して押印して提出。

※「申請日」だけは空欄にしておいて提出直前に窓口で手書き記入するといいですよ。
申請日は法務局が記入してくれるのかと思ったら自分で書いて下さいとその場で書きました。

 

「自分で申請書を作成、提出する」場合の書き方

※様式のサンプルは法務局のWebサイトにあります。
souzokutouki-shinseisho1

ほとんど法務局の記載例通りで間違えるところはありませんが、「住所証明情報」は住民票コードを記入したので「(省略)」と記載しています。
※住民票を添付する必要がないのでおすすめです。自治体によっては無料で確認できるようですが私の自治体では住民票を取得するしかないと言われました。住民票取得時に住民票コードを記載するかどうかのチェックがあります。

 

遺言公正証書では、財産を指定して特定の相続人に相続するパターンでしたので登記名義人は1人で持ち分などの記載はなしになっています。

 

ちなみに連絡先の電話番号は昼間に連絡が取れる携帯番号の方が望ましいです。
自分は、自宅の他に携帯番号を別に書きました。(受付時に言われたので携帯番号をその場で手書きして提出)

記載例通りですが、相続人の部分に自分の押印をします。

ちなみに法務局の記載例では金額が「万」とかの単位表示がされてますが、法務局の相談員の方には万と書かないで、カンマ表示で数字のみを書いた方が良いと言われたのでそうしています。審査する方としては「万円とんで」とか計算するときにわかりにくいからかな?

 

「自分以外の申請書を代理作成、提出する」場合の書き方

souzokutouki-shinseisho2

添付情報に「代理権限証明情報」と書き加える必要があります。代理権限証明情報とは「委任状」のことです。

そして代理人が提出する場合は、「代理人」の項目を追加する必要があります。

代理人のところにのみ押印が必要です。相続人のところにその相続人(登記名義人となる人)の押印は不要です。

要するにこの申請書は申請する人が作成するもので依頼を受けた相続人の署名や捺印は全く不要です。

訂正も代理人が自分でして再作成すればよいので捨印などもする必要がありません。

 

建物の不動産表示記載例

不動産の表示部分ですが「建物」の場合は以下のようになりますので記入例として載せておきます。

souzokutouki-shinseisho3

登記申請書を作成するにあたって不動産の「登記事項証明書」を法務局取得しますが、その内容どおりに項目名、項目内容をきっちり同じにする必要があります。法務局の記載例に無いので間違えがちですが、「附属建物の表示」や「符号」を最初抜けてたり忘れてましたので注意してみて下さい。

一応、不動産番号を記載した場合は所在以下の項目の記載を省略できることとなっています。私は両方書きました。

※「登記事項証明書」は1つにつき600円します。私の場合は、遺言公正証書作成時に取得済みで添付されてたものを見て作成したので証明書の取得は不要でした。

 

次に私が作った委任状のサンプルも掲載しておきます。

委任状の書き方

私が作成した委任状は以下のようなものです。

souzokutouki-ininjou

基本的に法務局の記載を真似して書きましたが、
ネットなどを参考に「原本還付」の委任の文章もあえて明記してみました。
※一応、その他の「必要な一切の権限」とありますけど、書いておくと依頼人に説明しやすいです。

ネット情報では署名などもパソコンで良いという情報もありましたが、
委任状ですから法的な意味合いと本人の意思確認も含めて手書きでその本人に署名、捺印してもらいました。

署名捺印の項目をしてもらうにあたってその場所が分からなくなるので、
個人的に「【相続人 法務一郎 の署名捺印】」と書いておきました。

 

それから「捨印」をしてもらいました。

※当然、捨印はその相続人の印鑑で相続人の意思でしてもらいます。

捨印はかなり効力が強いので自己責任でやる必要がありますが、
遠方に住んでいる相続人がいましたので捨印をしてもらいました。結局、訂正はしてませんけど。

軽微なミスであれば捨印を使って訂正することが出来ますので便利です。基本的に大きな内容の変更があれば作り直すべきもののようです。

前述しましたが申請書の方は代理人が勝手に作成すればいいものですから、捨印は不要です。混同しないようにしましょう。

 

相続関係説明図の作成は無し

法務局の記載例では遺言公正証書ありパターンの場合も相続関係説明図を作成することになっていますが、遺言書があるので不要だと言われ作成したものの提出しませんでした。

※記載例には 相続関係説明図を提出した場合に、戸籍謄本などをお返しすることができますと書かれていますが、相続関係説明図を提出しなくても戸籍謄本は元本還付手続きで返してもらえましたのでご安心下さい。逆にどんな場合に必要なのか?ちょっと不明です。

 

ちなみに「被相続人」と「相続登記する相続人」のみの関係を書けば良いので相続人全員の関係性を書き記す必要は無いのは書くときのポイントです。

 

不動産登記の漏れのないようにチェック

遺言書があれば基本的にそこに全て書いてあるとは思いますが、年月が経過しているとズレが生じます。
役場で「固定資産証明書」を発行してもらうと現在、固定資産税を支払っている対象が確認できます。

遺言書に書かれていないものがある可能性があるため漏れの無いようにチェックしておくとよいと思います。

固定資産証明書は、不動産の評価額証明と登録免許税の計算において必須になるものなので誰でも必ず取得してるはずだと思いますが。

 

 

以上となりますが、法務局の記載事例だけではかなり迷ったり、不明なところがありました。

それにしても無駄な作成や添付不要の元本があったりと記載例通りでは無いことがありますので最終的には必ず法務局の相談員に確認してもらうことをおすすめします。

※添付不要だった原本については別記事で書きます。

 

尚、登記完了時に申請者が申請書と同じ印鑑で確認の押印をすることになりますので、申請者・代理人の人は印鑑を統一して間違えないようにしておかないといけません。




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